封神演義
ギャラクシーブックス 山田です。
第5回目は、
「封神演義」という漫画について紹介します。
藤崎竜先生の作品で、
この作品は、
古代中国を舞台とした歴史小説の『封神演義』を原作としていながらも、個性豊かなキャラクターのギャグや、宝貝(ぱおぺえ)という武器によるアクションシーンは爽快。
太公望(たいこうぼう)
本作の主人公。元始天尊の直弟子にして、周の軍師。一見、うつけ者を装っているが崑崙一の頭脳を持つ策士。
妲己(だっき)
自他共に認める絶世の美女であり、謎が多い。金鰲島出身の仙女であり殷の皇后。正体は1500年生きた狐の妖怪仙人。
紂王(ちゅうおう)
殷王朝の第30代王。文武共に優れた賢君であったが、女癖が悪い点を妲己に突かれ、妲己に操られたまま悪政を続け民を苦しめる。
この作品は、
崑崙山(こんろんさん)という仙人界の道士である太公望(たいこうぼう)が、最高責任者である元始天尊(げんしてんそん)から「封神計画」を託されるところから始まります。
殷(いん)の王妃であり、妖怪仙人である妲己(だっき)が人間界を無茶苦茶にしているのを止めるという目的のため、「封神計画」を進める太公望。しかしその戦いは、人間同士、果ては仙人界を二分する戦いへと発展していくのです。
そして戦いの後に明かされる、「封神計画」の本当の目的。それは、「歴史の道標」からの支配を免れようとするものでした。
といった簡単なあらすじですが、
この作品は、ジャンプ王道のバトル漫画ですが、
太公望は、強さを求め、純粋で正義感溢れる熱血タイプではなく、セコくて狡猾な部分もあり、弱いながらも頭脳を駆使して戦うという、少年漫画では珍しい頭脳派タイプの主人公というキャラクターが魅力です。
中国の明の時代に書かれた四大怪奇小説の一つ「封神演義」を原作にした漫画です。
原作を読んだことがないのですが、「歴史物」や「中国小説物」ではなく「バトルファンタジー物」として評価できます。
ジャンプ作品で「バトル」だと、熱血でご都合主義で汗臭い感じがするかもしれませんが、作者の作風は良い意味で力が抜けているところが愛されるところだと思います。
また、ジャンプ漫画によくある引き伸ばしがなく、上手く作品としてまとまっているところが、名作と言われる最大の要因かもしれません。
名セリフ
「・・・答えは最初から出ておる、というか答えなど一つしかないのだ」【太公望】
是非、最終回まで読んであなたの感想を教えてください。